ノリタケ・ニッポン
ノリタケの歴史は、1904年に創られた日本陶器合名会社に始まります。その起源は、横浜の貿易商森村市左衛門が弟をニューヨークに送って開かせた「森村ブラザーズ」でした。この店は当初日本美術を扱っていましたが、その中心は陶磁器でした。始めのうちは国内で買付をしていましたが、次第に自分たちの窯を作り焼かせるようになりました。これが日本陶器合名会社であり、工場が名古屋の則武町にあったことから「ノリタケ・ニッポン」の印を使っていました。
第一次世界大戦が終わると本格的にアメリカで輸入をすることになり、そのためには伝統的な日本趣味にこだわることなく、モダンなスタイルを取り入れなければならなくなりました。さらに市場をひろげていくために、会社は新しいデザインの方向性を探りました。そして、当時アメリカで流行していた「アール・デコ」のデザインを採用したのでした。
ノリタケとアールデコ
アール・デコとは、1925年にパリで開かれた万国博覧会の正式名「現代装飾美術・産業美術国際博覧会(Exposition Internationale des Arts Decoratifs et Industriels modernes)」の略称にちなんでつけられたスタイルであり、1920年代に確立した電気照明、自動車、高層ビルといった機械技術文明、映画、ラジオといった新しい娯楽などのモダン都市のライフ・スタイルの感性をを表現していました。
アール・デコは、はじめはフランス的な趣味のスタイルでした。フランスに憧れていたアメリカはフランスから絵画、家具などの芸術品を輸入しており、アール・デコ陶磁の収集もブームでした。
このアール・デコデザインに目をつけたノリタケ・ジャパンは英国人のアート・ディレクターを雇い、最新のアール・デコデザインを作り上げました。ニューヨークで考案されたデザインは日本に送られ、日本の職人が絵付けをしてそれから、アメリカに輸入されました。ノリタケの陶磁器は比較的安価でありながら、高品質であり、多様なデザインを広範囲なアメリカの大衆に届けることができたのです。
その後1929年の世界恐慌によって不況の1930年代に入ると、華やかな時代は過ぎ去り、ノリタケもこのアール・デコの大量生産のラインを諦め、ディナーセットが中心の高級なラインに転換していきました。優秀な技術を持っていた日本は、安くて美しく丈夫で安い磁器を作ることができ、アメリカの市場に流れ込みました。ノリタケの影響により、モダンな焼きものの魅力に目覚めさせられたアメリカは、1930年代にオリジナルのアール・デコを作り出すまでに成長していくこととなりました。
NORITAKE ART COLLECTION ノリタケ アート コレクション
色とりどりの絵の具を一粒ずつ生地に施していく「手差し盛り(半球盛り)」。筆の描き起こしで盛り上げた絵柄模様の上に金液を被せ塗り、金そのものを盛り上げたように見せる「金下盛り」。特殊な調合の絵の具をスプレー器具で生地に吹き付ける「吹き画付け」など。
時を重ね、磨き上げられたこれらの装飾技法の数々は、美しい陶磁器をつくりたいという情熱とともに、今日まで受け継がれているノリタケの真髄です。見れば見るほど、ノリタケの誇り高きクラフトマンシップを感じていただけることでしょう。
こちらのコレクションは時期により、ご注文いただいてからお届けまで最長3か月ほどお時間を頂戴いたします。まずはお問い合わせくださいませ。
老梅
花生
52925/No448
陶額
勇猛さを表す「竹林の虎」。立身出世の象徴とされる生き物を題材にしています。
福徳をもたらす七福神、そして客人を招くとされる左手(前脚)を挙げた愛らしい招き猫は、新居のお祝いや、商売繁盛を祈願するギフトとしても最適です。
オブジェ
艶やかな乳白色が魅力のボーンチャイナの置物。希望に向かって走り出す「跳ね馬」。そして神の遣い、英知の象徴とされる鳥「ふくろう」。神聖で崇高なモチーフを、躍動感と迫力のある造形で再現しています。
置物
フクロウ (小)H26cm
K088/A073
置物
フクロウ(大)
H40cm K087/A072
置物
跳ね馬 H26cm
T54514/B900
ディナーセット
ラッキーモチーフとして広く愛されている「レディーバグ=てんとう虫」がアクセントのディナーセット。清楚な花々と幾何学的な金装飾のコンビネーションが美しいデザインです。アスター、ニオイスミレ、スイートピー、カモミール、ラベンダー、シクラメン。小さなてんとう虫を探すのも、楽しみの一つです。
レディーバグ
23ピースセット
T23/T772-16