いよいよ秋も深まり夜寒を覚えるこの頃。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回は2018年に開窯300周年を迎えたオーストリアの名窯「ウィーン磁器工房 アウガルテン」をメインモチーフに、「ハプスブルク家の愛したテーブルウェア」のコーディネートをご紹介します。
ハプスブルク家の愛したテーブルウェア
ヨーロッパで2番目に古いとされているウィーン磁器工房 アウガルテンは、ハプスブルク王朝の栄華の中のウィーンで誕生し、女帝マリア・テレジアの命により皇室直属の窯になりました。
現在でも製品の全てが熟練した職人によって手作りされており、ヨーロッパ陶磁器界において最高級に位置し、愛され続けているブランドです。
今回メインに使用したのは女帝マリア・テレジアの名前を冠した、アウガルテンの人気シリーズ「マリアテレジア」。
マリアテレジアは透明感がありながら温かみのある白磁に、上品で優雅な絵付けが印象的です。描かれるモチーフはバラ・ヒナギク・野ばら・ストローフラワー・スイセン・スミレと6種類あり、それぞれの花で印象が異なるのも楽しみの1つです。
ハプスブルク家と薔薇
ハプスブルク皇室では代々、薔薇の花をモチーフにしたディナーセットを使用しており、ハプスブルク家のテーブルウェアを語る上で欠かせないアイテムです。
今回は多数の薔薇の花を用いて、流れるようなデザインのフラワーアレンジメントを施し、マリアテレジアのテーブルウェアとリンクさせました。
テーブルに煌めきをもたらすグラスウェア
優美でエレガントなマリアテレジアのシリーズでコーディネートするにあたり、グラスもアウガルテンの格式に合わせて、美しいカットクリスタルの「ラ・メゾン(La maison)」を選びました。
繊細なカットから生み出される光が、テーブルに煌めきをもたらします。
おもてなしにはピカピカのカトラリーで
特別なおもてなしには白のテーブルクロスを敷き、カトラリーもピカピカに磨き、お客様をお迎えしましょう。
こちらのカトラリーは金属加工技術で世界的に有名な新潟県燕市のカトラリーメーカー「サクライ」のサックススーパー700 エジンバラです。SaksSuper700は、ステンレスの最高級と称されるSUS316L(JIS規格)が初めてカトラリーとして採用されたシリーズです。
表面硬化処理は手触り、口あたりともにシルクのような感触で美味しく感じること間違いなし。鏡のように輝く表面は末永く効力を保ち続けます。
フォーマルなディナーシーンに欠かせない「キャンドル」
もちろんディナーのシーンには、キャンドルは欠かせません。キャンドルに火が灯るのは、食事のスタートのサインでもあります。
今回使用したキャンドルスタンドとティートレイは、イギリスのブランド「クィーンアン(Queen Anne)」のものです。夢のような豪華なテーブルウエアの競演は、しばし至福の時間へと誘います。
今回のコーディネートのように同じブランドのアイテムやシリーズを全て一度に揃えられたら理想的ですが、永く続くブランドの良さは、買い足しができることです。
最初は、2セットからお求めになり、家族が増えたり、自分へのご褒美、経済的成長とともに、少しずつシリーズを増やしていくのも楽しみのひとつです。
テーブルコーディネート:浜 裕子 Yuko Hama
フラワー&食空間コーディネーター。
食空間プロデュースおよびコンサルティング、パーティー、イベント、広告などの企画・演出を手掛ける。近年は和の歳時記、日本の生活文化を研究し、和と洋の融合と精神性の高いデザインをテーマに、ライフスタイル提案に取り組む。花のある暮らし、生活空間をアートにすることをコンセプトに「花生活空間」を設立。自宅アトリエにてテーブルコーディネート教室なども開催している。NPO法人食空間コーディネート協会理事、認定講師。
http://hanakukan.jp/