色は窯の命

発色が難しい赤と青

私たちル・ノーブルでも色で選ぶ器特集などをとりあげますが、色の好みは千差万別。国によっても異なります。絵付けで使われる色もメーカーによって異なり、赤と言っても目の覚めるような赤から朱色に近い赤などさまざまです。

絵付けを行う際に一番重要なのは色の配合です。高い温度で焼くため、配合には最大の注意が払われ、企業秘密でもあるためごく限られた職人にしか配合は教えないというところもあります。焼き物の中で価値のある色は金ですが、青と赤も発色が大変難しいため格別の扱いを受けます。

また、コバルトとも呼ばれることもある青にもさまざまな青があります。マイセン、アウガルテン、ヘレンド、ロイヤル・コペンハーゲンなど、人気のメーカーの青も、みなさんご存じのように少しずつ色合いは異なります。そして赤色。美しい赤を出すために一昔前にはある金属系の材料を使用していましたが、有害で人体にも影響を及ぼしかねないということで、使われなくなったようです。そこで使われたのが金。金を錫に混ぜて絵具を作るときれいな赤色になります。こうして美しい赤色が作られているのです。発色の裏には、高温で焼いたときに美しい発色をさせるための職人の緻密な配合技術が隠されているのです。

食器に使われる金

「食器に使われている金は何金なの?」というご質問をいただくことがあります。
18Kから限りなく24Kに近い金が使われている時もありましたが、昨今はアジアなどの諸外国での製造が増え、窯ごとの特殊技術の発展などに伴い、さまざまな純度の金が使用されているようです。

「食器につけられた金の強度ははげないのですか?」というご質問もありますが「はげにくい金はあっても、はげない金はありません。」とお答えしています。なぜなら金という素材はやわらかい金属でできています。食器は使って洗うものですから、使用していると金は摩耗されていきます。はげにくくするためには、金を厚めに塗るなどすればそうなりますが、それではあまりにも価格が高くなってしまいます。鈍く深みのある発色をしている金は、比較的純度が高く金の使用量が多い、と言われています。

また、金の付いた食器を電子レンジに入れたり、たわしなどのような粗いもので強くこすったりするのはご法度です。電子レンジに入れると、バチバチと火花が出ますし傷つきやすくなります。ですので、マグカップなどをご自分用や贈り物としてお選びになるときは、そういったことも念頭に置きながら選ばれるとよいかもしれません。マグなどは飲み物をレンジでチンするときによく使いますので、日常使いで考えていらっしゃるようでしたら金が入っていないものがおすすめです。ちなみに銀も、食器には銀ではなく白金(プラチナ)が使われています。