【食空間コーディネーター 浜裕子氏が提案する季節のコーディネート】和モダンな年末年始のおもてなし

12月も半ばを過ぎ、街はクリスマスモード一色ですが、お正月を迎える準備はもう始まっています。
年末年始は一年の中で、最もお集まりの多い季節。上質なコーディネートで、心に残るおもてなしをしたいですね。

そこで今月は和モダンスタイルのご提案です。
ドイツの名窯マイセンの新シリーズ「ノーブルブルー」は、洋でも和でも上品に合わせやすくオススメの器です。

年末年始のおもてなしは和モダンで。華やかに、凛と、格調高く!

今月のコーディネート

1709年、ヨーロッパで初めて白磁の製造に成功したのが「マイセン」です。

それまで磁器は東洋から輸入されたものばかりで、王侯貴族のみが手にできる大変な貴重品でしたが、当時のザクセン(今のドイツ)侯であったアウグストの命令により9年の歳月をかけて研究された結果、白い磁器が誕生しました。それ以来マイセンはヨーロッパ最古の窯として、世界的な名声を得ています。

ノーブルブルー

今回メインに使用した「ノーブルブルー」は、マイセンを代表するシリーズ「ブルーオニオン」をモダンに新しくデザインしたもの。伝統的な絵柄、青い玉ねぎ模様を大胆にアレンジしながらも、現代的でシンプルなフォームに描かれています。

アイテムやサイズによって絵柄が異なるのも特徴で、300年の時を越えた伝統と現代感覚が共存するマイセンらしい伝統溢れるテーブルウェアです。

マイセンと切子のコーディネート

黒の折敷にマイセンのノーブルブルーをダブルプレート。その上に八千代切子の冷酒盃を組み合わせました。

切子グラスをお皿の上に乗せる場合、アミューズやちょっとした先付などお料理をいれても良いですね。

和の要素をポイント的に取り入れて

和モダンにするためには洋食器の中に折敷や漆器、切子など和の要素をポイント的に取り入れることがコツです。直線構成でメリハリをつけ、少々引き算したコーディネートも忘れずに。

中央には若松と胡蝶蘭で華やかな和のアレンジ。箔一の三段重や酒器のゴールドが、場を一層華やかに盛り上げます。

テーブルを格調高くするバカラのグラス

グラスにはクリスタルガラスの代名詞、フランスの「バカラ」を使用しました。マイセンとバカラというヨーロッパを代表する2つのブランドが、コーディネート全体を格調高く引き上げてくれます。

洋食器のなかに和食器も組み合わせて、和モダンで楽しむスタイルはいかがでしょうか?


テーブルコーディネート:浜 裕子 Yuko Hama

フラワー&食空間コーディネーター。
食空間プロデュースおよびコンサルティング、パーティー、イベント、広告などの企画・演出を手掛ける。近年は和の歳時記、日本の生活文化を研究し、和と洋の融合と精神性の高いデザインをテーマに、ライフスタイル提案に取り組む。花のある暮らし、生活空間をアートにすることをコンセプトに「花生活空間」を設立。自宅アトリエにてテーブルコーディネート教室なども開催している。NPO法人食空間コーディネート協会理事、認定講師。
http://hanakukan.jp/